交通事故によるケガの治療は完治するまでじっくりするべきですが、治療期間と慰謝料には一定の制限があります。交通事故による治療期間はさまざまです。
自賠責保険では、交通事故のケガの治療期間は起算日から最終日までの期間をさします。起算日とは、初診が事故日から7日以内であれば事故日から起算し、初診日が8日以降のときには、初診日から7日前を起算日とします。この初診日から医師が「治癒」または「症状固定」と判断した最終日までの期間を「起算日から最終日」と言います。「治癒」または「症状固定」となることで、治療期間が確定され、以後の治療費は基本的に請求できなくなります。
交通事故後、治療途中にもかかわらず、保険会社の担当者から「そろそろ治療を打ち切りましょう」とか「治療費は今月末までで打ち切ります」などと保険会社側の判断で言うことがありますが、これはあくまでも保険会社の判断ですから、あくまでも医師による「治癒」または「症状固定」で確定となります。
なお、骨折や脱臼によるギブス・装具固定をはずした後の拘縮(関節可動域の障害)後療は保険が適用できます。
交通事故による症状がいっこうに改善されず長期にわたり、通常の交通事故の治療期間を越える場合は、残った症状は後遺症と考え、後遺障害等級認定申請をすることになります。